(質問要旨)

1 WITHコロナ・POSTコロナ戦略を踏まえた府政の推進について

本年6月にとりまとめられたWITHコロナ・POSTコロナ戦略の冒頭には「新しい次元の安心・安全の確保」が位置づけられており、想像を超えるリスクの発生に対応するためにも重要と考える。近年、行政運営は効率重視で、制度や体制の縮小等が進められてきたが、コロナ禍を受けてのパラダイムシフトは、非効率でも非常事態への備えが重要ということであり、特に、箱物や防災施設への計画的な投資が大切と考えるが、WITHコロナ・POSTコロナ戦略を踏まえた府政の推進に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(2)緊急時における行政からの情報や支援等は、直接住民の命を守るものでありながら、サイトを利用したワクチン接種の予約が支援なしにはできない、支援金や協力金等の電子申請で混乱するなど、災害弱者はデジタル弱者であることが明らかになった。こうした状況を踏まえると、デジタル化の促進に執着せず、全ての行政情報の伝達手法や予約・申請手続等についてユニバーサルデザイン化を検討すべきであり、効率化・低廉化だけを求めるのではなく、命を守る情報等を平等に提供するという視点から検討を進める必要があると考えるがどうか。                           (知事室長)

(当日答弁)

行政情報の伝達手法や予約・申請手続きのユニバーサルデザイン化についてでございます。

このコロナ禍におきましては、感染状況や感染予防策といった情報の提供、緊急事態措置などの府民や事業者の皆様への要請、さらには各種支援制度の周知など、刻々と変化する情報をより迅速に府民の皆さまにお届けすることが必要でございます。

また、こうした情報伝達や手続きにつきましては、ユニバーサルデザインの観点からも、すべての人が必要な情報やサービスを円滑に入手し、手続きを進めることができますよう、利用者の特性や違いに配慮したきめ細かい取組も必要と考えております。

このため、ワクチン接種の予約や新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金等の申請手続きに関しましては、電子申請だけではなく、電話での予約や郵送での申請受付、コールセンターのきめ細かいサポートなどにより、パソコンに不慣れな方や障害のある方にも円滑に手続きいただけますよう取り組んできたところでございます。

また、情報発信に関しましても、情報の即時性や拡散性が高いホームページやLINE、Twitterなどを活用する 一方、テレビやラジオ、「府民だより」、さらには新聞広告や主要駅でのサイネージ広告など、様々な媒体を活用し、より多くの皆様に情報をお届けできるよう取り組んできたところでございます。

しかしながら、議員から御指摘がございましたように、各種の施策の実施にあたりましては、様々な課題も見えてまいりました。

今後は、こうした課題も踏まえまして、デジタル化に過度に偏ることなく、すべての方々にとってわかりやすく、利用しやすい情報発信や行政手続きとなりますよう、努めてまいります。